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公益社団法人 青森青年会議所

忠魂勇往 毛受勝照

作: 立田 龍宝




毛受勝照(めんじゅかつてる)は、安土桃山時代織田信長の筆頭家老、柴田(しばた)勝家(かついえ)に仕えていた武将である。信長が本能寺の変で憤死したのち、柴田勝家と羽柴秀吉の両者は、信長の跡を継いで天下を取るべく賤ヶ(しずが)(たけ)にて合戦となった。最初は柴田陣営が優勢に戦を運んでいたが、羽柴陣営が徐々に盛り返し、次第に柴田陣営の敗色が濃厚になると、大将である勝家は形勢逆転の一手として自らが軍を率いて最後の決戦を挑もうとした。

その時、毛受勝照は主君の柴田勝家に対し「一旦退いて再び陣を立て直しましょう」と進言するやいなや、勝家軍の象徴である金色の馬印(騎標(きひょう))を背負って自らが楯となり殿(しんがり)を務めて敵を引き付け、自身の討ち死にと引き代えに見事勝家を戦場から脱出させた。この主君を想う行動は柴田陣営、羽柴陣営両軍からの称賛を受けた。

運行五十回目という節目となる今年度は、先人たちの築き上げてきた誇りと伝統を胸に、率先して行動する英知と勇気と情熱に溢れた若人(わこうど)が、まちのため、ひとのためにどんな困難をも恐れず突き進んで行くという断固たる決意を込めたねぶたである。


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