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青森県板金工業組合

おしら様

作: 北村 蓮明




私が子供の頃、本家におしら様が祀られていた。
祖母がおしら様を両手に持ち、痛いところをシャンシャンとたたいて直してあげていたものである。
おしら様は、東北地方で信仰されている家の神で、一般には蚕の神、農業の神、馬の神とされる。
ご神体は桑の木で作った一尺程の棒の先に、男女の顔や馬の顔を書いたり彫ったりしたものに、布きれで作った衣を多数重ねて着せたものである。
男と女、馬と娘、馬と男など二体一対で祀られていることが多く、特に青森県、岩手県で濃厚に残っている。
昔、ある農家に娘がおり、家の飼い馬と仲が良く、ついには夫婦になってしまった。
娘の父は怒り、馬を殺して木に吊り下げた。
娘は馬の死を知りすがりついて泣いていると、父はさらに怒り、馬の首をはねてしまった。すかさず娘が馬の首に飛び乗ると、そのまま空に昇り、おしら様になったという。


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