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青森県板金工業組合

国引

作: 北村 蓮明




スサノオの四代目の孫に、ヤツカミヅオミツノというたいそう力持ちの神がいた。まだ小さく未完成の出雲の国を大きくしようと考え、海辺へ出ては遠くの波の 向こうを眺めていた。どこかに土地の余りがないものかと見渡すと、確かに国の余りがある。乙女の胸のように幅の広い大きな鋤(すき)をとり、大きな魚のエ ラを切り離すようにその土地を断ち切って、三縒(みつよ)りの強い綱をかけ、霜枯れした葛(つづら)をたぐり寄せるように、川舟を引くように、ゆっくり ゆっくり引きずり寄せながら「国来い、国来い」と土地を引き寄せてつなぎ合わせ、出雲の国を造ったのである。


≪ 青森山田学園 2005年の大型ねぶた紹介 日本通運(株)ねぶた実行委員会 ≫
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