に組・東芝

三国志 武勇豪傑関羽

作: 村元 芳遠




魅力に満ちた英雄たちが活躍する「三国志」は、古代中国の戦国時代が舞台ですが、我が日本でも絶大な人気のある物語りです。
数多く登場する英雄たちの中で、関羽はとりわけ一番人気の人物と言ってよいでしょう。
 身の丈(たけ)九尺(2m70cm)、顔は赤く、切り長の目に蚕のような眉、そして2尺(60cm)の鬚(ひげ)をもった大男が、青龍焉偃月刀(せいりゅうえんげつとう)を振りかざし名馬、赤兎馬(せきとば)とともに戦場を駈ける。
まさに鬼神のごとくといった豪傑であります。
又、劉備玄徳(りゅうびげんとく)・張飛(ちょうひ)の三人と義兄弟の契りを結んだ「桃園の誓い」を終生守り、戦乱の世を駆け抜けた生きざまが、「忠」と「義」に厚い真の勇者として語り継がれてきました。
その風貌からくる頼もしさと、忠義を重んじた生きざまが後生の人々に感動を与えたのでしょう。

「三国志」は想像を絶する戦国の混迷の時代。
しかし、物語には、さまざまな名場面がドラマチックに、個性豊かな人物が複雑に絡み合って展開していきます。そして、身に降り掛かる難題や出来事に対して智恵をしぼり、体をはって切り抜ける・・・。
 時代は変わっても、現代もまたある意味では「混迷の時代」かも知れません。
関羽に「力強く、時代を生きる」ことを象徴し、ねぶたに託しました。


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