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私たちのねぶた自主製作実行委員会

東遊記(八仙出処東遊記傳) 由 漢 鐘離 東海を干す

作: 私たち一同




 李鉄拐(りてっかい)(李玄(りげん))、漢鐘離(かんしょうり)(鐘離権(しょうりけん))、呂洞賓(りょどうひん)(呂岩(りょがん)=呂純陽 (りょじゅんよう))、張果老(ちょうかろう)(張果(ちょうか))、藍采和(らんさいわ)、何仙姑(かせんこ)、韓湘子(かんしょうし)、曹国舅(そう こくきゅう)の八仙(はっせん)は得道し、仙界へと入る事となる。或る日、龍堂金母(りゅうどうきんぼ)(西王母(せいおうぼ))の誕生日の御祝いの帰り に、皆が雲に乗ろうとした時、東海の方で白い波がしぶきをあげ、波涛(はとう)が海岸をたたきつけているのを見た洞賓が「東の海は果てなく広く、時折、蜃 気楼(しんきろう)が見えるという。皆で東遊してみてはどうだろう」と言うと、近いうちに龍華会があるから、間に合うように東海を各自の持つ物で波に乗っ て渡る事になった。ところが東海龍王の太子(摩掲(まけい))が海面に光る采和の拍板(はくばん)に目が眩(くら)み手下に奪わせると沈んできた采和を牢 へ閉じ込めてしまった。洞賓が火を吹く瓢箪(ひょうたん)で海面を災上させ采和を救い出すが拍板はまだ東海龍王の手中にあった。
 一方、東海龍王は太子を殺された事を怨み八仙に対し戦いをしかけるが、もと漢軍の将軍である鐘離の策で迎え討つ八仙に破れ龍宮へと逃れて行く。しかし怒 る八仙は鉄拐と洞賓が火を吹く瓢箪で海を焼き、鐘離が払子(ほっす)で海水を吸い取ると東海は一面荒野と果ててしまった。八仙は拍板を取り戻すが、その後 南西北の三龍王に助けを求めた東海龍王と再び戦い東海を泰山(たいざん)で埋め尽くしてしまう。四界の龍王が展開(玉帝)へ上奏文を書いた為、誤解され、 天界を相手に戦わねばならなくなった八仙だが斉天大聖(孫悟空)や他の仙人達の助力を得て応戦しようとする。しかし観音菩薩や温元師(げんすい)(温瓊 (おんけい))、関元師(関羽(かんう))の仲介により天界の誤解がとけ、調停によって双方納得し引きあげる事となる。そして、その後、天下は永らく太平 の世が続いたという。
(※拍板(はくばん)=拍子板(ひょうしばん)=拍子(ひょうし)をとる板)


≪ 消防第二分団・アサヒビール 2005年の大型ねぶた紹介 日立連合ねぶた委員会 ≫
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