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青森市役所ねぶた実行委員会

作: 穐元 鴻生




 歌舞伎十八番「暫(しばらく)」は、邪悪な公卿(くぎょう)や武将が善人方を故(ゆえ)なく虐(しいた)げようとする時、荒事役(あらごとやく)の主人公が「しばらく」と声をかけて登場し、悪をこらしめる。
 お家再興の祈願のため鎌倉鶴岡八幡宮へ大福帳(だいふくちょう)を奉納した加茂義綱一行(かものよしつないっこう)は、天下を狙う清原武衡(きおはらのたけひら)に言いがかりをつけられる。
 このねぶたは、武衡の家来に殺されそうになった瞬間、「しばらく」の声とともに、現れた加茂家の忠臣鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)が、 打ってかかる武衡の家来達をものともせず、武衡の悪行(あくぎょう)を暴き立て、大見得(おおみえ)を切る名場面を現したものである。


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