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ねぶた愛好会

素戔鳴尊大蛇退治

作: 石谷 進




 孤独な若い素戔鳴尊(すさのうのみこと)が出雲(いずも)の斐の川(ひのかわ)の上流に向かって登って行くと、やがて一軒の家が尊(みこと)の目に映った。
そこから啜り泣き(すすりなき)の声が漏れてくる。
 家の中に入ってみると、老夫婦が一人の可憐(かれん)な乙女(おとめ)を中に泣き悲しんでいた。尊は「お前たちは何をそのように悲しんでいる」と尋ねる と老夫婦は、「私たちには八人の娘がおりましたが、大俣大蛇(やまたのおろち)という大蛇(おろち)のため、毎年一人づつ娘を奪われる時がきたのです。」 と悲願の声に、尊は「わしが退治してつかわそう」と、老夫婦に強い酒をつくるよう命じやがて大蛇の現れるのを待った。
 強酒(つよさけ)の香りに誘われ大蛇が近づき、その酒を一気に飲み干し、すっかり酔っ払って寝込んでしまう。そこに素戔鳴尊が躍り出て、酔いつぶれた大蛇をずたずたに斬り刻むと斐の川を真っ赤に染めた。
 出雲の国の神話です。


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