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日本通運(株)ねぶた実行委員会

百合若 別府兄弟を討つ

作: 福井 祥司




今から一千年余前の昔のこと、世は嵯峨天皇の治世なかば平安な日々が続いていたが西九州の遠海は海賊の暴力に襲われていた。

討伐の礼は九州の藩鎮、四条左大臣公光の一子、百合若公如に下された強弓をもってなる百合若は近臣別府貞澄・貞貫兄弟をはじめ将卒幾百千を引き連れて討伐に向かい、出陣から三年、勝利をおさめ凱旋する途中、玄海島で別府兄弟の裏切りにより百合若は孤島の流人となった。

九州で帰りを待つ春日姫は百合若が飼っていた数羽の鷹を放した。なかでも愛重していた緑丸が主を慕う思いから海を越え玄海島に辿り着き、百合若は木の葉に血で文をしたため緑丸に託した。無事、九州へ戻ることができた百合若は裏切りの是非を明らかにし別府兄弟を征伐した。

やがて百合若は藩鎮となり九州をおさめることとなった。


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