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消防第二分団・アサヒビール

玄奘三蔵西域行

作: 千葉 作龍




 七世紀初頭、唐の僧「玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)」は大乗仏教の真髄を求め国禁を犯し天竺(てんじく)[インド]・ナンダーラを目指し西安の都を出発した。
 シルクロード・天山南路を進む玄奘の行く手には想像を絶する過酷な大自然が待ち構えていた。地表温七十度に達すると言われる火の山トルファンの「火焔山(かえんざん)」、さらに行く手を遮るのは、天に飛ぶ鳥無く地に走る獣なしと言われる「タクラマカン大流砂」であった。
 三年の歳月を費やし幾多の苦難を乗り越えた玄奘はパミール高原からアフガニスタン・バーミアン石窟を経由し、やっとの思いでナーランダにたどり着いたのであった。
 「ねぶた」の場面は大自然の過酷な試練に対峙する「玄奘三蔵」である。
 そして出発から十八年後、仏教の真髄を極め、数々の仏典を西安に持ち帰り仏教の発展に貢献したのである。
 後世、玄奘(げんじょう)の足跡は「西遊記」としてフィクション化され広く世界に語り継がれている。


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