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ヤマト運輸ねぶた実行委員会

義経渡海浪漫

作: 穐元 鴻生




 海峡(かいきょう)の地(ち)にはいまも義経(よしつね)の魂(たましい)が宿(やど)る

 今(いま)から約(やく)800年(ねん)、本州(ほんしゅう)最北端(さいほくたん)の三廐村(みんまやむら)にたどり着(つ)いた義経主従(よしつ ねしゅじゅう)は北海道(ほっかいどう)を目前(もくぜん)に、荒(あ)れる津軽海峡(つがるかいきょう)に行(ゆ)く手(て)を阻(はば)まれた。義経 (よしつね)は岩(いわ)に座(すわ)り、守神(かみかみ)の小(ちい)さな観音様(かんのんさま)に三日三晩(みっかみばん)一心(いっしん)に祈(い の)り続(つづ)けました。暁(あかつき)の項(こう)、長(なが)い杖(つえ)を手(て)にした白衣白髪(はくいはくはつ)の老人(ろうじん)が姿(す がた)を現(あらわ)し義経(よしつね)に告(つ)げた。
 「汝(なんじ)の願(ねが)いを聞(き)き届(とど)け、三頭(さんとう)の神通力(しんつうりょく)を備(そな)えし龍馬(りゅうば)を使(つか)わそう。それに乗(の)り海(うみ)を渡(わた)るべし」
これぞ観世音(かんぜのん)のお告(つ)げと義経(よしつね)は感涙(かんるい)し、感謝(かんしゃ)の祈(いの)りを捧(ささ)げた。
 一行(いっこう)はその龍馬(りゅうば)に乗(の)って無事(ぶじ)海(うみ)を渡(わた)る事(こと)ができたと伝(つた)えられている。
このねぶたは北(きた)へ北(きた)へと逃(に)げ延(の)びた源義経(みなもとのよしつね)主従一行(しゅじゅういっこう)が北海道(ほっかいどう)へ渡(わた)った
と語(かた)り継(つ)がれる、ロマンを秘(ひ)めた義経伝説(よしつねでんせつ)を題材(だいざい)とした物(もの)です。三廐村(みんまやむら)の海 岸(かいがん)には、今(いま)でも「廐石(うまやいし)」と呼(よ)ばれる大(おお)きな岩礁(がんしょう)があり、三頭(さんとう)の龍馬(りゅう ば)がつながれていたという三(みっ)つの洞(ほら)が打(う)ち抜(ぬ)かれています。


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