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JRねぶた実行委員会

雷震

作: 竹浪 比呂央




 中国古代、「周の武王」が「殷(いん)の紂王(ちゅうおう)」を滅ぼそうと、大軍を率いて澠池(べ んち)城を攻撃した。しかし、「高明・高覚」二大将の応戦で味方は苦戦をしいられていた。軍師太公望(たいこうぼう)が照魔鏡(しょうまきょう)で見る と、二将の本相は「千里眼(せんりがん)・順風耳(じゅんぷうじ)」という鬼であることがわかった。そこで太公望は、天陣を布(し)いて金皷(きんこ) (鉦と太鼓)を鳴らし、旌旗(せいき)を雲のごとく交えて、二鬼の眼と耳を混乱させ苦しめた。
この時、燃えるような軍装を身にまとい、頭髪を振り乱し、眼尻(まなじり)を決して、雷震(らいしん)が現れた。
そして、「おぉ」と叫んで、手にした銅槌(どうづち)を二鬼めがけて投げつければ、さしもの千里眼・順風耳も虚空はるかに逃げ去ってしまった。
 暴雨と激しい雷鳴のなかで生まれ、雷の子と言われた雷震。聖王を助けて殷を滅ぼし、民の苦を救う勇者である。


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